場所:Rethink Books
「福岡」を舞台に、異なるジャンルで活躍する企業や人々を有機的につなぎ合う、Rethink FUKUOKA PROJECT。
このプロジェクト内で、サイノウがプロデュースする第三弾イベント-ミライの働くとは?『エガク』-を「Rethink Books 本とビールと焼酎と。Rethink with Ploom Tech」で開催しました。
Bond Graphics 代表
木工用ボンドを使って描く画家。創作テーマ「つなぐ(接着する)」に基づき、「アート」「医療」「地域」「世界」をつなぐ(接着する)作家活動を通して、画を描く作業の大切さをより多くの人に伝えるため、「即興絵画パフォーマンス」や「アートセラピー」、「アートでまちおこし」や「世界のアートフェス挑戦」など幅広い分野で活躍中。
パリでのアートフェスへの出展のためクラウドファンディングサイトcampfireにて2016年3月に募集を開始したところ2ヶ月で目標金額の3倍の金額を集めパリでの出展を成功させる。
Painter & Graphic designer、EMOGRA.inc 代表取締役
高校2年生時からイラストレーションや商業デザインをメインに、ソーシャルやイベント系の企業や、個人クライアントから制作を受注。
リアルイラストレーションからデフォルメ、デザインまで見た物を応用して新しく作り出し、美しさや魅力的な理想を追い求める。
個展開催のためクラウドファンディングサイトcampfireにて2016年4月に募集を開始したところ1ヶ月で目標の3倍近くの金額を集め個展を成功させる。
高校生の時から”エガク”働き方をしていた佳寿美さん。女性の姿をメインに描き続け、現在は武蔵野美術大学に通っている現役大学生です。日本では、「画家になりたい」という夢は少し馬鹿にされる風潮があり、佳寿美さんも高校生の時まではこそこそと作品を作っていたとか。Webで作品をアップし始めた時くらいから、自分が”エガク”を仕事にすることを公開したそうです。たしかに夢や目標を馬鹿にする風潮はありますし、特にマイナーな職業はその傾向が強いような気がします。
ライブペインターという”エガク”働き方で、現在は日本のみならず世界でも活躍をしているボンドさん。クールなイメージのボンドさんですが、アートに対する思いには非常に熱いものを感じました。特に”エガク”をビジネス的に考えた場合には、絵を描く人だけがいても成り立たないと言います。アートに関連する職業は無数に存在する中で、全員が繋がらないと成り立ちません。しかし、日本ではその職業が少ないそうです。
今回もサイノウからは松口(まつけん)がモデレーターとして登壇。佳寿美さんも松口も現役大学生ということもあり、話は美術教育がテーマに。佳寿美さんは、結論からいうと大学に行った方がいいとか悪いとかではなく、自分が何をしたいかを考えるのが大事だと話してくれました。また年間200万円かかる学費についてはかなり現実的で難しい問題のようです。一方ボンドさんは海外という視点からもお話をしていただきました。アメリカやヨーロッパの企業では法律でアートに投資をするというものがあるそう。海外では身近にアートがあるのが当たり前な環境のようです。ボンドさんはそのような現実を変えるべく、日本でアートに興味を持つような人が増える土壌を作りたいと言ってくださいました。
すでに「アート×医療」というテーマをメインに活動しているボンドさんは、活動拠点である佐賀県の多久市を中心にボンドアートの可能性を探りたいとおっしゃっていました。また、佳寿美さんはアートとITを掛け合わせていきたい一方で、それは単なる自己表現の手段であることを強調し、もっと大事な思いの部分を考えることの重要性を問いかけました。また2人で、一緒に何を創りあげるならという問いには、「でかい絵を2人で描く」や「イベントを開催して、いろんなテーマをミックスさせてやりたい」と、アートの可能性を探りつつお話してくれました。もしかしたらアートと掛け合わせられないものは逆にないのではないかという、ボンドさんの意見は非常に印象強く残っており、今後アートというカテゴリーがミライにおいてどのような役割を果たしていくのか気になるところです。
今回は「アート」に興味を持つ参加者が多くいたような印象を受けましたが、サイノウでは「ミライの働くとは?」というシリーズでいろんなテーマでイベントを開催しようと思っています。来月9月も第二火曜日に開催しますのでお楽しみに!
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