場所:Rethink Cafe
「福岡」を舞台に、異なるジャンルで活躍する企業や人々を有機的につなぎ合う、Rethink FUKUOKA PROJECT。
このプロジェクト内で、サイノウがプロデュースする、第八弾イベント『メディアのこれまでとこれから』を「Rethink CAFE」で開催しました。
フリーライター
関西学院大学卒業後、商社勤務を経てフリーライターに。大手企業、自治体とのコラボ案件多数。「インターネットで一番数字を持っているライター」などと言われるが基本的にはIQの低い記事しか書いていない。銭湯好き。
全国紙記者
全国紙の記者として12年間勤務。これまでに東京、大阪、福岡で企業取材のほか、農産物流通、コモディティーマーケットなど幅広く経済分野を担当した。現在は主に福岡の市政や製造業、中小ベンチャー企業の取材に従事。
みなさんは、普段からどのくらいメディアと呼ばれるTV,新聞,Webサイトなどの情報媒体に接しているだろうか?職場や家ではもちろん、電車やバスを待つ数分間でもメディアに触れている人は多いのではないか。 芸能人の不倫から、大統領選挙までありとあらゆる情報がメディアでとりあげられ、私たちの生活の一部のように身近なものになっている。メディアと一言に言っても、多くの媒体と内容が溢れかえっている現代。そんなメディア界で活躍するお二人を今回はお呼びした。 まず1人目は、ヨッピーさんこと豊田ヨピ夫さん。 参加者のほとんどの方はヨッピーさんを求めて会場に足を運んでくれたのではないだろうか。 フリーライターとして、様々な”バズる”コンテンツを世に提供してきたヨッピーさん。最近では、昨年末(2016年末)Webメディア界に激震が走った『WELQ問題(*1)』にて、ー(いち)メディア人として様々なことについて意見や取り組みもされている。 ネットメディアの業界では知らない人はいない、中には『ネット界の神』という人もいるほどのお方。 イベント前から会場の参加者と触れ合う姿勢からは、ファンのことを大切に思うヨッピーさんが感じられた。 (*1)『WELQ問題』について知りたい方は今回の記事で紹介させていただいたよっぴーさんの記事「炎上中のDeNAにサイバーエージェント、その根底に流れるモラル無きDNAとは」を参照ください。
もう1人のゲストは、新聞記者として活躍中のサトウさん。 サトウさんはヨッピーさんとは真反対とも呼べるほど、同じ業界にいながら違う発信の仕方をしている方だ。決められた枠の中で、5W1Hの事実を基本とした文章を書き上げていくことを専門としているのが新聞記者である。 「新聞記者はやめたほうがいいのでは?」という開口一番のヨッピーさんの言葉にも怯むことなく、新聞記者の立場として、対談をしてくださった。記者のいいところは、経済的に安定して文章を書けること、教育がしっかり成されることなどをあげてくれた。教育については、ヨッピーさんも納得しており、新卒で若い人が文章を書くことを職業にしていく場合は、最初は記者になってきちんとした教育を受けることは良い選択かも、とおっしゃっていた。 よく、大手かベンチャーかと就活生が口にしているが、メディアの世界でも同じ悩みがあるものだと、改めてこの逆の立場にいるゲストを呼べて納得した部分があった。
今では、メディア業界で影響力を持つようになったヨッピーさん。そんなヨッピーさんは最初はどのような形で自分のブランドを立ち上げてきたのだろうか。 19歳からWeb上で文章を書くことを始め、当時はプレイヤーが全然いなかったこともあり、反応もほとんどなかったとか。モチベーションが維持できた理由としては、トークテーマの継続力ともつながるが、シンプルに”好き”だから。 今回、モデレーターとして登壇した現役大学生でガルペディア福岡支部の原口綾乃(写真左)さんも、届けたい人にWebという媒体を通して情報を届けられることが好きだと言っていた。4年生の彼女は来年度社会人として、ネットメディア業界に飛び込むそうだ。 どうして継続力をもたせられるのか、どうして難しいことを成し遂げられるのか。様々なことに言えることでもあるが、「好き」「やりたい」というシンプルな思いが全ての根源な気がする。 定員の50名を超える参加者が集まった今回のイベント。中には、ヨッピーさんのことを尊敬しているブロガーさんもおり、質疑応答では多くの質問が飛び交った。ヨッピーさんの本質を追求する返しに合わせて、新聞記者のサトウさんが別の角度で切り込むという構図で、会場は最後まで熱気に包まれていた。
今回もモデレーターを務めた現役大学生で月に一度Rethink FUKUOKA PROJECTのイベントを担当している松口健司ことマツケンは、最後の質問として、「これから変化が多くなる社会情勢の中で、メディアがどのような価値をもち、そのメディアとどのように付き合っていくべきなのか」という質問を投げかけた。 これまでのメディア業界を知っているお二人(ヨッピーさん、サトウさん)は、発信されたコンテンツを受け取る”受け手側”の意識改革が必要だと感じていたようだ。特に今の時代は、情報が溢れかえり、根拠の無い記事があたかも真実のような書かれ方で世の中に出ているものもある。それらを区別していく必要性と判断力が受け手側には求められる。その判断力を身につけるためには、自分自信が発信者側に立つことが重要だそうだ。二つの視点を持つことで見えてくる世界とはいかなるものなのだろうか。
今回のRethink FUKUOKA PROJECT。会場はRethink CAFEにて開催された。イベント後は軽食が振舞われ、参加者は思い思いに登壇者と話したり、写真を撮ったりする姿が見受けられた。単なる単発のイベント企画ではなく、コミュニティとして継続的に参加者も登壇者もつながっていけるようなプロジェクトを目指していきたい。
ぜひ、次回のイベントもお楽しみに!!
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